本校では公民科での授業の取り組みの一環としてNIEを実践しています。
NIEとは 「Newspaper in Education」の略で「教育現場に新聞を取り入れよ う」という考え方です。その取り組みの中で投稿した生徒のエッセイが、2週連続(6月30日、7月7日、共に朝刊)で東京新聞に採用されましたので、以下にご紹介します。
『経験したら夢持てた』 坂上 遥花
私は高校一年生から二年生まで、学校説明会に来た中学生の前で説明する話者を務めました。中学生のときは、自分が人前に出て話すとは夢にも思っていませんでした。なぜなら私は自分に自信がなく、人前に出るのが苦手だったからです。
今はこの経験を生かして、授業での発表も自信をもってすることができるようになりました。私の志望している大学にはオープンキャンパススタッフという活動があります。私は、学校説明会の話者をして身に付けたトークスキルを生かして、見学に来た高校生に大学の説明をしたいです。
中学生の時は、これといった夢や目標について考えたことはあまりなかったので。大学生になることは夢にも思っていませんでした。将来の自分がとても楽しみです。
『大人になる 恐れないで』 中田 希夏
「早く大人になりたい」。これは私が幼少期からずっと思っていたことだ。大人になれば、お菓子などの好きなものを好きなだけ食べたり、自分でコントロールすることが出来る。そういう安直な理由から、早く大人になりたいという願望が強まっていた。
しかし、今、私は大人になることが不安である。自分が大人として、多くの人に対して恥ずかしいふるまいをしないだろうか。大人になって視野が広がることによって、臨機応変に対応できるだろうか。そういう不安が大人に近づくにつれ増していく。
かつて私たちが憧れていた、きらめく大人の人々は、本当に大人と言えるだろうか。ますます幼少期から憧れていた大人への願望は薄れていくばかりである。その一方で、大人になることへの不安だけが増え続けている。
しかし、「子ども」と「大人」の境界線が、近年では分かりにくくなりつつあるのではないかと、私は考える。なぜなら、早くからスマホを持ち、成人年齢の引き下げにより、選挙等の大人らしい行動が、私たちも可能な社会になってきたからだ。
だから、子どもらしい大人もいれば、大人らしい子どもいる。そして、私たちは、既に大人になっている。大人になることを恐れず、子どもらしい自分も、大人になった自分も愛そうと考える。そして、みなさんも大人になることを恐れず、今を全力で楽しんでほしい。
以上の2作品です。本校のNIEでは投稿欄へのチャレンジの他にも、新聞やニュースを利用した教育方法を実践しております。今後も授業での成果をここでご紹介致します。